美味しさへのこだわり
佐原ベリーファームを囲む緑豊かな里山には、春から夏にかけて多くの蜜源植物が咲きます。
私たちが飼っているミツバチ達は、そこからたくさんの蜜を集めてくるだけでなく、毎日せっせとブルーベリーやブラックベリーの花の受粉をしてくれています。
大きくて形の良い、美味しいベリーの実を生らせるためには、ハチはなくてはならない大切な存在です。
「ハチ達が元気」でいること、これが私たちが一番大切にしていることです。
そのために私たちができること、それはハチ達みんなの暮らしをチェックして、しっかりと世話をすること。
女王蜂は元気で卵をちゃんと産んでいるか、ハチ達は病気になっていないか、巣の中に他の虫が住み着いてないか、ハチ達の食べる蜜はちゃんとあるか・・・。
毎週毎週、巣箱を一箱づつ丁寧に見ていきます。
天敵のスズメバチから守ることも大切です。
スズメバチトラップを付けることはもちろん、虫取り網やバトミントンのラケットで私たちも戦います。
里山に花があまり咲かない時期には、ハチ達のために一面の花畑を作ります。
ミツバチ達が ”もうハチミツができたよ” と知らせてくれるサイン、それが蜜蓋。
ハチ達が蜂蜜をたっぷり貯めることができて、それを分けてもらう、私たちもとってもうれしい時期です。
佐原ベリーファームでは、春・初夏・夏の3つの季節で蜂蜜を絞ります。
春は農園のブルーベリーやブラックベリー、そしてヤマザクラやウワミズザクラなど。
初夏はブルーベリー、ブラックベリー、そしてアカシアなど。
夏はカラスザンショウやヒマワリなど。
ミツバチ達が集めてきた花の蜜は、そのままだと水分が約70%と、ほぼ水のような状態で、糖度は40%くらいしかありません。
ハチ達は、巣の中で夜通し羽ばたき続けて水分を飛ばし、水分が20%程度の完熟状態(糖度約80度)にします。
そして完熟にしたハチミツを貯えるために、巣を蜜蓋で覆うのです。
この蜜蓋が作られた時こそが、「採蜜のタイミング」。
佐原ベリーファームでは、この時の完熟ハチミツのみを採蜜しています。
そして絞る時間帯も重要で、太陽が昇る前が理想的です。
なぜなら、ミツバチは太陽が上がると同時に飛んで行き、蜜を集め始めるからです。
朝、働きバチが蜜を巣に持ち帰ってくると、巣の中に蓄えられた蜜に完熟前の薄い蜜が混ざってしまいます。
完熟された蜂蜜だけをお客様にお届けするするために、私たちは日が昇る前の朝4時頃から採蜜しています。
最後に重要なのが、「何も加えない」こと。
熱を加えず、何も混ぜず、ハチ達が一生懸命蜜を集めて完成させてくれたハチミツをそのままの状態でお届けします。
ハチミツは加熱されると酵素をはじめ、ビタミンやミネラルなどの貴重な成分が破壊され、色はにごり、花の香りもしなくなってしまいます。
佐原ベリーファームのハチミツは、採蜜したハチミツに一切手を加えずに網で濾してビン詰めしている、自然のままのハチミツです。
国産のハチミツは日本で販売されているハチミツの5%と言われています。
そして働きバチ1匹が一生の間に集められるハチミツは、ティースプーン1杯程度。
ハチ達が命がけで集めた、花の香りを閉じ込めた自然のままのハチミツをぜひどうぞ。
私たちの農園では、ハチの巣箱を近くで観察することができます。
ぜひミツバチ達に会いに農園へ遊びにいらしてください。